夜の山中、道具ひとつ使わずに 狩りをする者があった。
己の意のままに生命を摘み取り弄ぶ「それ」は──
「ヒト」と「蟲」の境に在る、脆弱なる「モノ」。(公式サイトより)

辰(兄)は獲物の動きを止め狩ることができた。
しかしその肉は臭く---口にする者は誰もいない。
彼から漂う腐臭に交じった甘い香り-----。
ギンコは彼が「腐酒:フキ」に冒されていることに気づく--。
◆続章1話~
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腐酒とは---光酒の腐ったもの。血に交じって生物の中に入り込み 堪えられぬものは早死にするが
稀に 辰のように耐性のある者がいるという---。
しかしこの病は「光酒を飲めば治る」とのことでギンコは
2人分の光酒を調達しに 一旦 村を離れることに。
そのさい 灯りも持たず狩りに行く辰に苦言するギンコ
「 山の王にでもなったつもりか・・?
おまえも山の1部にすぎん。 何で命を落すか わからんだろう
ソレがこの山で1番恐れられる獣だとしてもな」
この時 ギンコは、「耐性のあるもの」のその後---をしっていたんだろうか・・・?
実はこの二人はソレを知っていた。
彼らの父もまた辰と同じ「耐性のあるもの」だったからだ
そして1ヶ月後 戻ったギンコが見たものは
獲物を狩り漁る 辰の姿だった・・・・。
弟は告げる。
それは父と同じだと-----
父はその後 透けはじめ、ある日消えたのだと言う・・。
それは 蟲の浸食がすすみ完全に体を乗っ取っれたせい。
実態を 心を無くし、父は今も山を彷徨っている--
ギンコの言葉に 兄を救って欲しいと叫ぶ弟---
しかし 辰はやはり 光酒を拒んだ---。
「めをさませ!
意思すら持たない蟲に踊らっされているだけだ!」
「俺は もうごめんなんだよ!オヤジがいる時みたいに
狩られるかもしれない側にもどるのは・・」いつか自分たちが狩られるかもしれない----。
弟には辰がいた。でも辰は1人・・・
その恐怖に打ち勝つために 「力」に依存してしまったのですね。
そして今---それを手放す事を恐れている・・
そんなある日 熊に間違われ腕を撃たれた辰は
山中で朝を待つことに。
夜がこんなに長いとは----
闇がこんなに恐ろしいとは------腐酒が混じった大量の血が流れ落ちたせいか----
彼の心は 蟲から 人へ----傾いた様だ。
しかし---その血が放つ腐酒の香りに引き寄せられた
無数の鳥たちに襲われ--彼は腕を失った---。
ソレは むやみに命を狩ったことへの罰だったのかもしれない。
彼は光酒を飲んだ--
手にあった目玉の様なあざはなくなっていた。
ソレは彼が 弟と共に
人としての人生を生きることを選んだ証し--。
よかった・・。
ギンコのお陰で救われた2人----。
もう少し早く出逢えたら・・両親だって助かったのに・・
そう思うとなんだかやるせない気持ちになる。
蟲の起こす現象は 時に
「病であること」を気づかせないから厄介だ
でも実は、「ソレでもいい・・」と思う---
人の弱さや狡さのせいなのかもしれませんね。
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