「 父さんも母さんも まっすぐ俺をみてくれない・・。
でも 雷は真っ直ぐ俺に向かってくる----」

彼は今日も木に登り--雷を待っている。
それは--雷を呼び、宿主に落とし、それを食って羽化する時を待つ--
そんな蟲に寄生されたせいだとギンコはいう・・。
でも彼は確かに待っていたのだ。
それは自分の為、いや母の為・・だったのだろう(涙)
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叶わぬ願い、通じぬ想い──やがてヒトは道標を探す雷の鳴る中、木にくくられ泣き叫ぶ子供が、
その声に耳をふさぐ母の姿が--。
そしてその木に 雷が落ちて----。
死んだ----???
母親はこれがどんなに危険な行為か--しらなかったのか?
衝撃とともに始まった蟲師。
でも彼は 生きていた・・・。
蟲に救われたのだ---。
その時から彼は雷を待っているのだという。
「あの子は怒っているんです。こんな母を---
だから目の前に雷を落として、母を罰しているんですよ。
それも同然だわ。実の母子だというのに、愛情の一つ受けられなくて。
でも、どうすれば愛せるのか。わからない・・・・・」 母の悲痛な叫びに---心痛めるギンコ。
でもほんとうにそうなのか・・。
あいつはそのためにあの木の上で、雷を呼んでいるんだろうか?
彼女は愛する人と引き離され今の夫と一緒になった。
その夫の子であるれきを--彼女はどうしても
愛すことができず 彼女もまた 苦しみ続けてきたのだという
そんなある日---大きな雷雲が現れ れきが行方不明に。
ギンコに促され ともにれきを探す母の目に写ったのは
雨の中空を見上げ 雷をまつれきの姿でした
「やめなさい、しんでしまうわよ・・」
「べつにかまわない」
「おい!もっとしっかり言ってやれ!
おまえに生きてほしいんだって言ってやれ-----!」
母の目から 涙がこぼれる
「思えない…。どうしてもそんなふうに思えない・・・」
彼女は れきを 抱きしめると こうつぶやいた
「一緒に死のうか? 今度はきっとちゃんと子供を愛せる
母親に生まれてきてあげるから-----」
その時 一瞬の閃光が---。
そこには母を突き飛ばし(守り)雷に撃たれたれきの姿が。
彼は母親を憎んでなんかいなかった・・。
彼が雷を待つ場所は 母や村人に迷惑をかけないところ。
そしてそれは-----母の悲しみのもとである
自分を消滅(死)を願ってのことだったのでしょう。
彼は愛されずとも母を愛していたんですよね。
これでもまだ・?(愛せないというのか・・・?)
ギンコの悲痛な問いに
わからない・・と答える母----。
どうして・・・? ふりも・・できんのか~!?(涙)
その後れきは親戚の家に預けられることになったという。
やはり離れることが互いにとっての幸せなんだろうか----。
1人「へその緒」を見つめるれきが--せつなかった(涙)。
虐待が続いていることを思えば
この世にも子を愛せない親---ってのはいるらしい。
わからない・・・。
なんでこんなことがおこるのか・・・。
罪なき子供が---可哀そうすぎる・・・。
なんで愛せない!と----切り捨てちゃうのか?
腹が立ったら喧嘩すりゃぁいいじゃん。
親になったなら 頑張ろうよ・・。
子供には 優しくあろうよ。ね~~(涙)
確かに子育って孤独化してると思うし。イライラがつのって突然怒りや憎しみが吹きあがって止められなくなってしまうこと。あるもんね。でも---
それと虐待っていうのはやはり一線を引きたいですね。
やっぱ子を愛せない親ってのはきっといるんですよ。
「消えて!いなくって!」そんな思いで一杯になってる人。何度も何度もそんな思いに苛まされているのなら――是非ともこの物語の母のように
誰かにゆだねることを――考えてほしいですよね。
逃げてもいいんだよ。大変だったね――そう言ってくれる場所・子も母も幸せになれる方法がきっとあるはず。是が非でもみつけてほしい。そう叫びたいです。
1人でも不幸な子が母がいなくなることを願って---