「ポーの一族」40年めの続編(新作)!! くろねこ
漫画好き原点作品!! 心躍ってます~~

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時は 1940年代 戦火のイギリス-----。
ユダヤ人(ドイツ難民)であることを隠しながら生きているブランカは
この受け入れがたい不条理な世界の中で弟を守り 生きていかなければ・・とあがく
そんな心を見透かすエドガーに 戸惑いながらも 惹かれていくブランカ。
アランは そんな二人を見つめ 苛立つ・・
表紙絵はなんか違う~~!とは思ったけど
開いてみればそれほど違和感はなく 安心して読めましたV
「ポーの村」の謎に迫る物語も展開しドキドキ----♡せつないラストにしばし呆然・・。
しばらく この物語の余韻に浸りました。ああ・・感無量です~♡
詳しくは↓から。 ネタバレありますので注意お願いします
★
ポーの一族を知らない方はどうぞ
コチラへ~!!
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大老ポー登場。
今巻では 「
ポーの一族」とは別の一族だという「フォルカ」が登場しました。
彼はエドガー&アランにはない明るさと前向きさとアランを元気にできる力を持っていて
2人の信頼を勝ち取ります。
彼曰く
ポーの一族は古い体質を持っているとのことで
それがアランやメリーベルを「ポーの村」に入れない理由のよう。
そしてあろうことか2人を 排除しようとしていたことも判明。
キングポーの血を受け継ぐ者として一目置かれているエドガーは
彼らとある密約のもと2人を守っていたようですが・・・
アランはそれを知らず エドガーを信じ切れず---
2人の間には 少しだけ・・溝が生まれていたのでした。
フォルカと行く--というアランを全力で止めるエドガー
そして初めてエドガーの本当の思いがこぼれ出すことに----(涙)・
「アランがいないと僕が幽霊になってしまうんだ・・・。」
萩尾さんの作品にはいつも美しい詩の調べがあります。
今回は シューベルト歌集の「春の夢」。
大まかな詩の内容は
「窓についた雪の結晶を木の葉に見立て、それが色づくことを望む。
それは夢の中でしかあり得ないことと知っているのに
それはまるでその世界から二度と戻らないこと(死)を望むかのように・・」 とのこと
そこからは 苦しみの中で 春のような世界を夢みる人々の姿が見える。
彼らにとって「それ」は「焦がれるほどに もどりたい場所」なのだろう
ブランカの中に---「春の夢」を見ていたエドガー。
メリーベルを思い出しているのかな・・と思っていましたが
それは アランの病弱さに不安と恐れを抱いていたエドガーの逃げ場所だったのかもしれません。
そう、それほどまでに エドガーは
アランが消えてしまうのが・・怖かったのですよね・・・。
そして今回の主人公ブランカにとっての「春の夢」は
音楽が大好きで毎日 音楽を奏でていた家族との楽しかったあの日々でした---
戦争が終わったらきっと---。そう信じていたブランカでしたが。
その夢はある日突然思いもよらないことで消えてしまったのです。
その後 戦争は終わり、ブランカの夢見ていた日々が戻っていました。
家族の中で 思い出として生きることになったブランカ---。
そこには 弟や家族の幸せを見つめながら去っていく
フォルカと彼女の姿があったのでした。
「春の夢-」を探し求めて-----。
ブランカとフォルカ・・エドガーとアラン・の永遠の旅は始まる。
その一コマに・・また出会えることを信じて・・・祈りたい。
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